2007年8月13日月曜日

最後のイチゴ、完食。


その日は何故か、
朝から心がずきずきと疼いていて、
過ぎる時間の1分1秒が惜しくて仕方がなかった。
卒業式の日の朝の気持ちに似ていると思った。

何もないところから始まった『HEAVEN』は、かつて語られた事のないお話だから、
『HEAVEN』の中での自分に出会うには、
それぞれが与えられた役を自分なりに噛み砕き消化し、
吸収してそれらを積み重ねるしか他に術がなく、
初めは誰もが自分探しに戸惑っていた様子。
真似しようにも出来るものが無く。

だけど、最後にはみんな、もう一人の自分を見つけていた。
それどころか、見つけては愛してた。
共演者の子達が沢山の気持ちを教えてくれたから、私は分かってる。

本番が近付くにつれて、誰もが「寂しいね」と呟く様になっていて、
同時にその分想いも深まって、年齢・性別・経験を超えて皆が「同志」でした。
この作品の中に居られて幸せだなあって思った。

一人ひとりの想いがあまりにも溢れている気がしてならなくて、涙が出た。

何が出来た、何がうまく行かなかったというのも大切かも知れない。
だけど、
『思いを伝える』と言う事の根底にある、一番大切な‘こころ’が
今回はすごーく詰まっていたと思います。

「皆が共有する気持ちが舞台に乗っかってたのが分かった」って
観にきてくれていたある友人が言ってくれた。
大好きな人たちとの共演。

素敵な時間。
みんなが大好きだった。

最後のイチゴは素晴らしく味わい深かった。