またイラクでテロがあった。
このニュースを目にしたのはいつものカフェ、
何気なく見た手元のモバイルニュースにて。
私の存在する居心地の良い快適なこの場所と、
イラクでの残虐極まりないこの現状の
今の瞬間のあまりもの大きなギャップに急に鳥肌が立って、
なんかいてもたっても居られなかった。
淡々と述べるだけのニュースの文字を通して、
その向こう側に広がる
空一面の灰を
響き渡る悲鳴を
流れる涙を、
思ってみる。
ふと窓の外を見上げると、東京の空はいつにも増して青い気がした。
夕方の買い物時に人の集まった市場が騒然となり、
何の罪もない人たちが犠牲になっていく騒然とした風景を思うと
とてもじゃないけどやり場のない気持ちになる。
一瞬で無になる温度
一瞬で無になる笑顔
一瞬で無になる声
一瞬で無になる記憶
人がこんなにも儚く脆い事はきっと誰もが分かっているはずなのに、
刃物を押し当てると血が流れる事も知っているはずなのに、
それを平気で踏みにじる事ができるのも、また同じ「人」だなんて。
子供の頃、こけて擦りむいたひざ小僧の痛みを忘れないようにしないと。
キズ薬よりもお母さんのおまじないが効く気がしたあの心を忘れないようにしないと。
「悲しい」だけじゃなく、「自分の無力さを感じる」だけじゃなく、
ちりも積もって山ほどの大きなパワーになる様に、
私もその塵の一部に成れたらいいな。
今日は、やりきれない。