2017年6月20日火曜日

大好きな読書館。



大好きな読書館。
水の音や柔らかい光、音を立てずに流れ続ける空気、
たまに聞こえるお店の人の丁寧な作業の音、そして静寂。
静寂を守ることがこの場所の昔からのルールで、
「話す」という日常の行為にこの時だけはそ〜っと蓋をして過ごす。
静寂から静寂が生まれ、静寂が静寂を守り続けているような、
そんな  命ある静けさ のある場所。

ここには素敵なノートが置いてあって、私はそれを読むのが好き。
誰でも何でも書いて良くて、人が書いたのを読んでも良い。
淡々と日々感じることを書いていたり、
今日あった嬉しかった事だったり、
今抱えている悩みだったり、
或いは誰かの悩みに答えていたり、
将来の夢を書いていたり、
次にノートを開くはずの人に語りかけていたり、
ただ詩を書いていたりする。
名前も顔もわからない、
でも過去のいつかに同じこの席に座ったであろう人たちが、
そんなことを書き綴ったノート。

日常生活では人の心の中や人生を覗くことなんて出来ないけど、
このノートには色んな人の人生の欠片や想いやかけひきのない丸裸の思考が
ありのまま綴られていて、
読んでいると、みんなそれぞれにそれぞれの胸の中で
ひりひりしながら、噛み砕き消化しながら、、恐れながら、喜びながら、
とにかく生きているんだなあと肌で感じる。
読んでいるとなんだか生きることそのものを客観的に見ることが出来て、
自分自身とも少し距離をおいて向き合えたりする。
この感覚、ヨガとも瞑想とも似てるんだなー。