外では、雨の音とたまに通りを行く車が水を飛沫く音。
部屋の中では、深夜の空気に浮いた明るいラジオの声。
と、なんとなく電化製品の音。
いつもの音、いつもの空間、いつもの灯り、なんら変わりない。
でも今日は、
この部屋の中に居る事が、少し浮遊感のある不思議な感じ。
きっと外から聞こえる雨音が異常に強くて大きいせいだろうと思う。
私たちは当たり前に用意された世界に生きているようで、
本当は偶然の重なり合ったほんの刹那の中に生きているんだよね。
今の日本のこの状況も含め、
当たり前って何だろうかと思う。
そんなの本当は存在しないんじゃないか。
美味しいものを食べて、「美味しい」と思う。
いい曲を聴いて、胸を擦られる。
愛する人の声を聞き、触れる。
時間は続いてるから、
気付かぬうちに通り過ぎてしまう一瞬が沢山あるけど、
常にすべては何かと何かが重なり合った上に起こる事。
感謝はいつも心の根底に、
愛するものは素直に愛でて、素直にぶつかり、
大切に生きていきたいなあ。